電験の勉強に没頭する方法

この記事の対象となる電験界隈の方
電験の勉強を続けるのが辛いと感じる
・電験の勉強が楽しくない
・電験の勉強の仕方に自信が持てない
 
この記事を読んで分かること
・電験の勉強を楽しく続ける方法が分かります
結論

〇インプットとアウトプットの黄金比
 ・インプット:アウトプット=3:7
 ・参考書:問題集=3:7

 ・公式を覚える:公式を使う=3:7

〇参考書、問題集は自分のレベルに合ったものを選ぶ

〇インプット:アウトプット=3:7を意識して教材を活用する

〇電験の勉強に没頭するためのルール
 ・ルール1 フィードバックが早い
  →インプット5分:アウトプット15分を意識する
  →インプット=公式を1つ覚える

 ・ルール2 コントロールができているできる
  →自分のできるの範囲で目標を決めて、勉強のみに専念する時間

 ・ルール3 バランスがとれている

  →答えを見て「こんな風に解くんだなぁ」というくらいのレベルの問題に挑戦する


〇理解しようと思って勉強しなくてよい。理解は後から追いついてくる

 

はじめに

前回の記事で「没頭力」とは何か、そしてその効果についてお話をさせていただきました。

今回は電験の勉強に没頭する具体的な方法を紹介させていただきます。

参考文献

本記事を作成するにあたり、以下の文献を参照させていただいております。
学習のやる気スイッチをおしてくれる本なので、この記事を読んで興味を持っていただいた方は是非読んでみてください。

樺沢紫苑さん 「学びを結果に変えるアウトプット大全 サンクチュアリ出版

粂原圭太郎さん 「偏差値95の勉強法 ダイヤモンド社

電験の勉強に必要なのは問題集?参考書?

電験の教材にはいろいろなものがありまして、初学者はまずどの教材から手をつければいいか悩みます。

私は本屋さんで30分立ち読みして、「完全マスター」シリーズで勉強することを決心しました。

ポイントは、参考書パート(原理の解説)と問題集パート(実践問題)のバランスです。

実は、学習において、人間の脳のインプットの量(覚える量)とアウトプットの量(練習する量)黄金比
というのはすでに研究結果が出ています。

インプット:アウトプット=3:7

言い換えると、

参考書:問題集=3:7

が学習するにあたって、最高のパフォーマンスが出せるということを意味しています。

「脳」は私たちが思っているほど、新しいことに意欲的ではありません。怠け者です。

「脳」を会社に例えると、「脳」の経営理念は「生命の維持」です。
新しいことというのは、リスクを孕んでいますし、どれだけの成果が得られるか分かりません。
体内に蓄えたエネルギーを新しいことに使うことに対して、「脳」は非常に保守的な反応を示します。

私たちの「精神」は新しいことに挑戦したいという意欲があっても、
「脳」は行動に移そうとする際に、「停止信号」を出してきます。

何かを覚えようと参考書を読みだすと、「脳」は

「そんないつ使うかわからないもの覚えなくていいじゃん。」

という判断をします。

その結果、「脳」は眠気スイッチを押して、私たちを睡眠に誘います。

このとき、参考書を少し読んでから、問題を解くという行動に移ります。

すると、「脳」は
「やばい!さっき入ってきた情報使わないといけないじゃん!急いでもってきて!!!」

という判断に切り替わり、
参考書で覚えた公式を使ってアウトプットを出そうとします。

つまり、アウトプットの必要に迫られたとき、「脳」は初めて意欲的に活動をしてくれます。

経験ありませんか?

納期直前にならないとやる気が出ない仕事。
上司から強烈なフォローを受けた飛び込みの仕事。

これらに対応しているときは、必死になって業務を遂行している自分がいることを。

ということは、
「公式を覚える」ことよりも「公式を使う」ことに比重を置くほうが、勉強というのははるかに効率的である
ということにつながります。

インプット:アウトプット=3:7

参考書:問題集=3:7

公式を覚える:公式を使う=3:7

このバランスを意識して、勉強に取り組むことが重要になります。

また、電験三種の場合、微分積分や行列といった数学の知識が要求されない分、公式の複雑な使い方が要求されます。
一般的に考えて、こんなところ変数にすることないよねっていう部分を無理やり計算させるような問題が出題されます。

なので、計算問題をたくさん解いて、そのパターンを体に染み込ませる勉強方法は電験三種の学習と非常に相性がいいんです。

というわけで、ちょこちょこ参考書を見つつ、たくさんの問題に挑戦することを意識して、学習することをおすすめします。

最後に、教材に関して一言。
私は「完全マスター」シリーズを選んだと言いましたが、「完全マスター」シリーズが初学者に対してベストな教材ではありません。

自身の「計算力」と「電気や物理の基礎知識」によって、適切な教材は異なります。
自分の学力に教材を選ぶことが重要です。
教材選定の方法はゼキZAPさんがまとめてくれているので、ぜひ参考にしてください。

ポイントは以下となります。
・参考書、問題集は自分のレベルに合ったものを選ぶ
・インプット:アウトプット=3:7を意識して教材を活用する

効率的なアウトプットで電験の勉強に没頭する方法

電験の勉強に没頭するにあたり、以下の3つのルールを守ることが重要となります。

ルール1 フィードバックが早い
ルール2 コントロールができている
ルール3 バランスがとれている

引用元「偏差値95の勉強法 粂原圭太郎 ダイヤモンド社」

では、これらのルールについて解説をしていきます。

ルール1 フィードバックが早い

インプット:アウトプット=3:7を意識することがすごく大切なわけですが、

3日間インプットして、7日間アウトプット。
30ページ参考書を読んで、70問の練習問題を解く。

このようなやり方は、あまりお勧めしません。
このやり方で没頭できるとしたら、かなり没頭力が高い方です。

「脳」は怠け者なので、重要じゃないと判断したら10分くらいで飽きてしまいます。
なので、慣れないうちは「インプット5分:アウトプット15分」くらいのバランスで始めるのがよいと思います。

インプット5分でできることは「公式を1つ覚えること」です。

このとき、なぜこの公式が成り立つかはあまり考えなくていいです。
「左辺にいろんな数字を入れたら、右辺の結果が得られるんだ」というくらいの感覚で公式を覚えましょう。
物理が得意な方は、左辺と右辺の「物理量の次元」(m/s、V/m、Wb/m^2とかのこと)が釣り合うことをチェックしておくとよいと思います。

公式を覚えたら、参考書の例題や問題集からその公式を使う問題をピックアップして、問題に挑戦します。

まず、問題文を読んでみましょう。

問題は分かるけど、公式の使い方が分からないと思ったら、すぐにあきらめてOKです。

答えを見て解説を読んでください。

解説が理解できたら、自分でその問題の答えが導出できるか試してみましょう。

図にしてみると、以下のような感じです。このサイクルを意識してください。

ルール2 コントロールできている

没頭に慣れるまでは、自分で意識して没頭する時間を設定する必要があります。

自分のできる範囲で目標を決めて、勉強のみに専念する時間を決めましょう。

とにかく、10分でも20分でもOKです。

この時間は電験の勉強以外のことはしないと決めてください。

スマホは見ない。テレビはつけない。
できれば座って、勉強に挑みましょう。

音楽を流すのはいいか?

音楽があるほうが集中できる方もいるので、賛否あると思いますが、
私は音楽を聴きながらの勉強することをおすすめしません。

別の機会にお話しするつもりですが、聴覚というのは「思考を司る」すごく重要なセンサなんです。
視覚は情報を集め、聴覚は思考を作ります。

計算という論理的な思考を作ろうとしているときに、聴覚を音楽の検出に使ってしまうのは、
あまり効果的とは言えません。

ただ、音は人間の潜在意識に大きく影響を与える信号なので、
音楽を聴くことでモチベーションが維持できるという効果もあります。

折衷案ということで、勉強を開始してはじめ5分だけ音楽を聴いて、それ以降は音楽を止める
という方法がベストだと思います。

また、聴覚という点でもう少し補足をすると、
勉強の際にファミレスや喫茶店を利用される方は、厨房からできるだけ離れた席を選ぶことをおすすめします。
動物は金属音のような高い音を本能的に警戒音と認識するため、聴覚はその音に集中してしまいます。

従って、高い音が届かない場所を選んで勉強するのがよいでしょう。

ルール3 バランスがとれている

自身の学力と問題の難易度のギャップが大きいと、集中力が切れて没頭できなくなります。

無理に難しい問題にチャレンジする必要はありません。

答えを見て、解説の一部が理解できなくても構いません。

答えを見て「こんな風に解くんだなぁ」というくらいのレベルの問題に挑戦するようにしてください。

自身の学力と問題の難易度のギャップを図にすると以下のようになります。


挑戦する問題は「ある程度分かる」、「解説を読めばなんとなく分かる」レベルを選んでください。
「答えが分からない」、「ちっとも分からない」レベルだと感じたら、例題や易しい問題集または入門書に切り替えることをおすすめします。

とにかく、自分の学力に合ったレベルの問題にたくさん挑戦することがもっとも重要です。

大事なことは「挑戦する」ことです。最初の目標は「解ける」ことではありません。

たくさんの問題に挑戦することでアウトプットの頻度が増えます。

アウトプットの頻度が増えると、「脳」はフル回転します。
この状態こそが「没頭」です。

まとめ

電験の勉強に没頭する方法として、インプットとアウトプットの黄金比没頭するための3つのルールについてお話をさせていただきました。

総じて、理解力<計算力を意識した勉強法になっています。

理解できていないと、本番で予想外の問題が出てきたら対応できないんじゃないか?
と感じる方もいる思います。

理解しようと思って勉強しなくていいです。
理解は後から追いついてきます。

なぜなら、電験では異なる科目または単元で似たような解き方や考え方の問題が出題されるからです。

例えば、
交流回路の問題がある程度解けるようになって、機械の誘導機の問題を解いてみると、交流回路のベクトル図の重要さが分かります。
直流回路の並列回路の問題がある程度解けるようになると、コンデンサの合成の静電容量の問題が解けるようになります。
電磁気学の電気力線の考え方が、照明の光束と同じであることが分かります。

1つの単元に集中して徹底的に理解しようと思わなくて構いません。
むしろ、ある程度解けるようなってから、他の単元に着手することで、過去に勉強した内容の理解がどんどん深まっていくようになっています。

参考書では、単元ごとに区切って解説がされるので、その範囲で情報が完結できるように細かく書いてあります。

決して、参考書に書いてある順番通りに、理解しようと思う必要はありません。

理解は後から追いついてくる。

この言葉を信じてたくさんの問題に挑戦してください!

電験の勉強に没頭するために まとめ

〇インプットとアウトプットの黄金比
 ・インプット:アウトプット=3:7
 ・参考書:問題集=3:7

 ・公式を覚える:公式を使う=3:7

〇参考書、問題集は自分のレベルに合ったものを選ぶ


〇インプット:アウトプット=3:7を意識して教材を活用する

〇電験の勉強に没頭するためのルール
 ・ルール1 フィードバックが早い
  →インプット5分:アウトプット15分を意識する
  →インプット=公式を1つ覚える

 ・ルール2 コントロールができている
  →自分のできる範囲で目標を決めて、勉強のみに専念する時間を作る

 ・ルール3 バランスがとれている

  →答えを見て「こんな風に解くんだなぁ」というくらいのレベルの問題に挑戦する


〇理解しようと思って勉強しなくてよい。理解は後から追いついてくる

最後に

今回は「電験の勉強に没頭する方法」について解説させていただきました。

特に、没頭という状態を習慣づけるためのきっかけづくりに重点を置いています。

「没頭した状態になる」「没頭した状態を持続する」方法は人に相性があるので、
今後、「どうブロ」で具体的な方法を紹介していく予定です。

「没頭力を手に入れるための方法をすぐに知りたい」、「自身の勉強方法について相談したい」という方は、
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