H28 問10


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解説

コンデンサの過渡応答(充電/放電)に関する問題です。

以下2つのルールを押さえておきましょう。
(1)コンデンサから放電をするときは、充電時と電流の向きが逆になる。
(2)コンデンサから放電をするとき、コンデンサの電圧と電流は時間とともに減衰する。

また、放電時のコンデンサの電圧と電流は以下の式で表すことができます。
(抵抗\(R\)に放電する場合と仮定します)
$$v(t)=Ee^{-\frac{t}{RC}}$$
$$i(t)=\frac{E}{R}e^{-\frac{t}{RC}}$$
ここで\(e\)はネイピア数と呼ばれる数学で使用される定数であり、\(e=2.718\)となります。

さらに、上記の電圧\(v(t)\)や電流\(i(t)\)が\(1/e=0.368\)倍となる時間を、
数学では変化がそこそこ落ち着く時間と定義され"時定数"と呼びます。

ここでは、電圧\(v(t)\)や電流\(i(t)\)の\(t\)が\(t=CR\)となるとき、
電圧\(v(t)\)や電流\(i(t)\)は\(1/e=0.368\)倍となります。

これらの背景から、抵抗とコンデンサが接続される回路では時定数\(\tau=CR\)という関係式が定義されています。

コンデンサの過渡応答に関する情報が整理できるいい問題ですので、
苦手な方は何度か内容を確認して、理解を深めましょう。

参考になれば幸いです。