H30 問14


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解説

SI単位系に関する問題です。SI単位系とはInternational System of Unit(国際単位系)の略で、
物理量の単位の構成を表すために用いられます。

メートル(m)、キログラム(kg)、秒(s)、アンペア(A)などの物理量をSI基本単位と呼び、
これらを組み合わせてできる速度(m/s)、電荷(A・s)などの物理量をSI組立単位と呼びます。

電気、磁界それぞれの分野でたくさんの単位が登場します。
これらの単位を全て暗記するのはとても大変です。

単位を覚えるのなら、その意味(物理的な役割)と合わせて覚えるほうが記憶に残ります。

できるだけ、いくつかの単位が関連付けられるように、添付の画像のような対応表を作ってみました。

それぞれの単位を、電験3種で出題頻度が高い”平行板の電気”、”電気回路”、”磁気回路”の
3つのカテゴリーに分類しています。
そして、この表では各カテゴリーで同じ役割をする単位を横に並べています。

例えば、電気回路と磁気回路の表の対応に注目してみます。
磁気回路の電流と磁束は、電気回路の電圧と電流の役割をすることを意味しています。

また、キャパシタンスCやインダクタンスLは、交流回路ではインピーダンスとして、
抵抗と同じような役割でまとめられます。

しかし、”平行板の電気”、”電気回路”、”磁気回路”という分類の仕方では、
キャパシタンスCやインダクタンスLはコンダクタンスS(抵抗の逆数、電流の通しやすさ)と
同じ役割をすると考えるほうが、直感的に理解しやすいです。

なぜなら、キャパシタンスCは電荷の蓄えやすさ、インダクタンスLは磁束の蓄えやすさを
表しているからです。

平行板や磁気回路の問題の解説を読んでいると、なんでこんな解き方をしているんだろうと
思うことがよくあります。

そんなときは、ぜひこの表を見てください。問題の理解を深める手助けになることを約束します。

電験3種の問題は過去問の回答を暗記するだけでは、本番では正解率が上がらないように工夫されています。
電気と磁界の理解を深めることが正解率を上げる近道です。